平昌オリンピックが終わりました。
開幕までは、北朝鮮の動向や朝鮮半島情勢ばかりが取り上げられ、アスリートには気の毒に思っていました。開会式には、北朝鮮の280人にも及ぶ代表団、とりわけ金正恩委員長の妹・与正氏と美女応援団が話題になりました。
オリンピックの政治利用もここまで来たかと、うんざりしました。しかし、そこはさすがに世界最高峰のスポーツの祭典、競技が始まるとアスリートの活躍に心奪われ、政治的な話題はしばし忘れてしまいました。
感動のシーンは多くありました。怪我を乗り越えた羽生選手、スピードスケート小平選手と韓国・李相花選手の友情、チームパシュートでの世界が真似できない日本のチーム力、カーリング女子の明るいチームワーク・・・ほかにも挙げればきりがありません。
長い間の努力が、一瞬の真剣勝負の中で明確に結果となって現れる厳しい世界だからこそ、人間の魅力が際立ち、そこに感動が起こることにあらためて思い至りました。
そのようなスポーツの世界と、ある面似ていると感じるのが選挙戦です。政治の世界は、スポーツに比べるとドロドロとして爽やかでない印象があります。しかしクリーンに正々堂々と戦われた選挙は、その努力の結果が明確に票となって現れる清々しいものです。
つい先日、ある地方都市の市議会議員選挙があり、私の知人が関わっていました。その知人から聞いた話だと、候補者はまったく政治経験のないパート主婦ながら、思い立って立候補。周囲は驚きはしましたが、候補者の人間的魅力にひっぱられるように、家族や知人、地域の人たちへと支援の輪が広がったそうです。
あまりに準備期間が短く、供託金没収ラインを超えないのではとの心配の声があるほどでした。聞くと、1週間の選挙戦のうち、最初の頃は何をするのも初めてで、出陣式にタスキを忘れるなど素人丸出しでしたが、最後には地域の人たちの支援の熱気を肌で感じて、「これはいけるのでは」と実感したそうです。
スポーツ選手が「ゾーンに入る」という表現を使いますが、おそらく選挙でもそれに近い感覚を感じることがあるのだと思います。一途な気持ちが高まって、選挙戦後半は高揚した一体感があったようです。結果は、予想外の上位当選。候補者本人も選挙スタッフも、チームスポーツを勝ち抜いたような、爽やかな感動と達成感を味わったとのことでした。
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