今年の10月は夏の暑さが長く続く中で、内外の出来事も熱い戦いが繰り広げられた月でした。
その一つが自民党の総裁選とその後の解散総選挙。これまでにない多数の候補者が名乗りを上げ、メディアは連日大きく報道したので世間の関心も高いように見えました。一方、同時期に行われた立憲民主党の代表選は気の毒なくらい盛り上がりに欠けました。
自民党のメディア露出が多いため、これでは自民党の宣伝ではないかと野党からクレームが出るほどだったのですが、解散総選挙が行われる頃になると風向きは一転、与党への逆風が渦巻き、歴史的な敗北となりました。
あの総裁選の盛り上がりは何だったのかと呆れるほどに、風向きというのか運勢というのか、勝利の行方は一瞬にして変わるものなのだと感じました。
ビジネスの世界でも、「運」は大切にされます。実力を養うための不断の努力が大事なのはもちろんですが、運を味方につけるのはどういう人かと考えることがあります。
その意味で、10月のもう一つの熱い戦いだった米メジャーリーグのポストシーズンに思いが至ります。言うまでもなく、大谷翔平選手のことです。彼が子供の頃から思い続けた「世界一」の夢が見事に実現した瞬間、「本当にこの男は持っているな」と改めて感銘しました。
大谷選手の体力や技術が超一流であることはもちろんなのですが、運というのか、野球の神様というのか、人智を超えた力が働くための人間性を兼ね備えている選手だと感じます。彼が試合中にグラウンドのゴミを拾っているのを見て、アメリカ中が驚いたことがありましたが、そんな純粋でストイックな男を野球の神様が愛さないわけはありません。
比較するのは気の毒なのですが、激戦を勝ち抜いて自民党総裁となり、総理になった石破さんの運のなさが際立ちました。私と同じ「茂」という名前なので応援したいのですが、大変残念な結果となりました。由緒正しいキリスト教の信仰があって、おそらく純粋で信念もある人なのでしょうが、せっかく長年目指してきた総理になった途端にブレた印象は拭えません。やはりそれでは、勝利の女神は微笑まないのでしょう。
そして、11月にはさらにもう一つの戦い、兵庫県知事選があります。こちらもこれまでにない選挙で多様な候補者が立っています。果たして、運は誰に味方するのでしょう。誰がいちばん正直でストイックなのか、見極めたいと思います。
さて、我が社も世代交代して4ヶ月。実力はまだまだの新米経営者であることは仕方ないのですが、苦労し額に汗して真面目に努力しないところに運は来ないことを、ぜひ身に染みて学んでほしいと思っています。
(ドジャーズ世界一を伝える大谷選手の地元岩手の新聞)
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