新しく岸田政権が誕生しました。その後の解散総選挙は与党の圧勝、野党第一党の立憲民主党の一人負けのような印象でした。人の話を聞くのが得意という岸田さん、確かにソフトな印象で6割ほどの支持率を得てのスタートとなっています。
所信表明演説では、「新しい資本主義」という言葉が話題になりました。弱肉強食で格差が広がり続ける資本主義、環境を顧みない強欲な資本主義を問題視する世界的な風潮を受けてのことなのでしょう。しかし具体的に何が「新しい」のか、果たしてそれがうまく機能するのかまだわかりません。
新首相には、日本の経済を力強く引っ張っていって欲しいと願います。国内政治では、手強い敵がいないので選挙でも安定多数を確保しましたが、世界的にはアメリカと中国が激しくぶつかっている中、したたかに振る舞い国益を守っていけるのか。何かと批判も多かったものの力強さのあった安倍首相に比べ、ヤワな印象は否めません。
ところで、「人の話を聞く」ということを自分のアピールポイントとして表明するのは、いかにも日本的だと思います。西欧社会だったら、人の話なんか聞かないでいかに自分の主張をするかが評価されるのだと思います。それはそれで争いを生む厄介なことなので、日本的な和の精神が生かされる政治は理想だと思います。政治の世界、そんなきれいごとは簡単に通用しそうにないですが、調和を大切にする日本らしい政治を標榜することには意味があると思います。
日本らしいといえば、アメリカ人が驚いた大谷翔平選手の振る舞いです。まるで漫画のような現実離れした二刀流メジャーリーガーとして、今シーズンの賞を総なめした大活躍は誰もが認めるところです。それだけでなく話題になったのは、大谷選手の球場でのマナー。バッターが放ったらかしにしたバットをボールボーイに丁寧に手渡したり、グラウンドに落ちているゴミを拾ってポケットに入れるなど、その自然で何気ない振る舞いに称賛の声が上がりました。
日本の高校野球では、グラウンドや野球道具への感謝、またゴミ拾いなど普段からの振る舞いが勝利につながるのだと指導することが多いようです。大谷選手もそういう習慣が身についているからこそ、一流メジャーリーガーに上り詰めてもあのような行動が自然にできるのでしょう。
感謝の心とコツコツと正直に「三方よし」の商売をすることが日本の古き良き伝統です。西欧型の強欲資本主義に対して、日本的な要素が少しでも加わることが、岸田政権の「新しい」資本主義であって欲しいと願っています。 |